CADの操作を習うのか ジュエリー製作のツールとして習うのか?
ジュエリー向き 3D-CAD 比較
CADの操作を習うのか ジュエリー製作のツールとして習うのか?
という観点から 今日は書いてみました。デジタルジュエリー®秘密基地 佐藤善久です。
ソフト価格 (税込み)2018年8月22日調べ
JCAD3
GLBバージョン 216,000円 (通称プロバージョン)
BASICバージョン 37,800円
3design
Proパッケージ 923,400円
デザインパッケージ 561,600円 (但し3Dプリントに必要なSTL変換は出来ません)
ライノゴールド
プロセット 591,840円
ベーシックセット 375,840円
機能面・操作面につきましては 特徴が違うので 比較は難しいです。
ただ 3designの履歴機能は強力で 工業系のミッドレンジクラスCAD(100万円)でないと付かない機能なので Proパッケージの923,400円は決して価格が高いわけではありません。
また 3design デザインパッケージ 561,600円はデザインは可能ですが オリジナルファイル形式から3Dプリント時に必要なSTL形式に変換ができないので 単体では機能しません。 Proパッケージ 923,400円を1つ所有していて追加での購入は デザインパッケージ 561,600円で良いのかもしれません。
また パヴェリング等を作るときに パヴェ配置機能が精度を上げてきていて便利のようですが、年間に パヴェデザインを何型デザインしますか? 正直 わたくしはここ2・3年 パヴェデザインのオーダーの受注は無いです。(笑)
ライノゴールドは 約10年前の登場時には 20万円以下の価格で中々 魅力的な価格でしたが、近年 セット販売で付帯するソフトが増えて販売価格が上昇し プロセット591,840円の価格帯になってしまいました。 また 工業系の3D-CAD ライノセラスをベースにジュエリー用のプラグインが組み込まれたソフトがライノゴールドです。
ちなみにライノセラス単体としては Rhino 6 for Windows商用版 155,520円で日本代理店のアプリクラフトから販売されています。
JCAD3は 元々山梨県の地場産業振興の研究開発事業で山梨県工業技術センターと山梨大学の研究成果として作られたMade IN JAPANのソフトで、UNIXで動作動作するソフトで150万で販売されていました。
その後、開発が株式会社メイコーに移り、WINDOWS95が発売されたのを機にWINDOWSに移植されました。また、価格も宝飾業界に受け入れてもらうために低価格化を実現。JCAD3/匠PROは、海外でも使用され、ブルガリ、キメント、などの有名会社で使用されていました。 そして現在は 株式会社GLBによってJCAD3 GLBとして販売されています。
発売当時から インターフェースが変わっていないので見た目がやや古い感じは否めませんが、 ジュエリーをデザインするには 四面図として連動しているので実は作業しやすかったりします。 というのも3D-CADでのデザインは デザインといいうより設計する感覚です。 最終目的は 3D-CADでデザインした3Dデータを使って3Dプリンターでレジン(樹脂)リングなどを作り 原型等にするのが目的になるからです。また 元々ジュエリー用に20年以上も前に開発されたソフトなので 見た目などを含めて基本的に古いかんじですが、それがかえって ジュエリーを作るときに どう3D-CAD上でデザインするかと考えたときにわかりやすいです。 手書きの四面図のデザイン画が変わらないのと同じです。
個人でも企業としても 3designの 100万近いソフト代は 導入するのに勇気が要りますね。 またスタッフが増えた場合 追加でデザインパッケージを購入すると2台計150万円です。 JCADはフル機能のGLBバージョンが216,000円 元々は専門学校の学生さん用に基本コマンドで構成されているという位置づけのBASICは37,800円です。
甲丸や簡単なデザインはこのBASICで事足りてしまいます。 なのでGLBバージョン216,000円 1台 BASIC 37,800円を2台購入しても 291,600円です。
さらに JCAD3は軽いソフトで ハードウェアのスペックも高くありませんので 最初は持っているWINDOWSパソコンにインストールして その後目的に合わせたパソコンの購入を薦めています。
3台導入例比較
★JCAD3 GLB 216,000円×3台=648,000円
★3design Proパッケージ 923,400円×3台=2,770,200円
★ライノゴールド プロセット 591,840円×3台=1,775,520円
こちらは同じ場所に3台ではなく 3店舗に1台づつ配置的な発想でとらえてそれぞれのソフトの最上位バージョンの金額で比較しました。
JCAD3・3design ・ ライノゴールド どちらのソフトでも使いこなしている方は使いこなし きっちりジュエリービジネスをされています。 しかし どちらのソフトでも上手く使いこなせなくて お蔵入りさせてしまった方も多くいます。
結局 3D-CADソフトがビジネスをするわけでなく 3D-CADソフトを使い どうジュエリービジネスにしていくかが ポイントなのです。
昔は 3D-CADソフト販売店のセールストークとして このCADを使えば月に何十本もデザインできます。とか このCADソフトを使えば簡単にデザインできます。的なことが展示会等でよく聞かれました。
確かに 当時でも上手く使いこなしている方はいましたが、 ジュエリーにするには 3D-CADでのデザインだけでなるわけではなく それを3Dプリンターで3Dプリントする技術。 そしてできたレジンの原型を使って それを金やプラチナの金属のジュエリーにする技術などが必要です。 その技術は 小売店は当然持っていない技術ですし、職人さんでも 当時は レジンをジュエリーにするのは未知な技術でした。
なのでソフトを購入して ソフトの操作方法を覚えても そこから先に進めるのが至難の業でした。 3Dプリンターも高価ですし 外注で3Dプリントを依頼しても指輪1本15,000円から20,000円(大きさにより値段が変わる)もしていたので テストすることもままならない感じでした。
弊社運営のデジタルジュエリー®スクールには ジュエリーのプロ向けのデジタルジュエリー®プロ講座 1,296,000円(JCAD3 GLB 1台付属)という講座があります。
こちらは例えば ジュエリー小売店に教えにいくイメージですので 同時ならば2・3人受講可能です。 (但しソフトは追加で2台購入してください。その場合BASIC37,800円でもOKです。)
講座を3人で習っても 1,296,000円+追加GLBバージョン216,000円×2台=1,728,000円です。
(追加2台がBASICだと37,800円×2台=1,371,600円です。)
授業料を入れて3人でならって3台JCAD3 GLBソフトが手に入っても 1,728,000円
3design Proパッケージ 3台分購入 2,770,200円より 100万円も低コスト
ライノゴールド プロセット3台購入のソフト代とほぼ同額です。
しかも そのプロ講座の授業内容が
第一回 連続する3日間 (ジュエリーCAD基礎)
第二回 連続する3日間 (石枠 レンダリング)
第三回 連続する3日間 (復習・応用)
(ここまでの過程を 2か月の間で行うのが好ましい)
その後 様子を見ながら
第四回 連続する3日間 (3Dプリンター実践編)
第五回 連続す3日間 (3D-CAD 応用・実践)
第六回 連続する2日間or 3日間 東京にて3Dプリンターで作るジュエリーメイキングの現場 視察
(ここまでの過程を2か月の間で行うのが好ましい)
第七回 連続する3日間 実際に店頭にて2日間のデビューイベント開催 そのサポートを行います。
と 小売店が店頭で 3D-CADや3Dプリンターを活かして オーダーリフォームがとれるようになる為の講座になっています。
「3Dプリンターを店頭に追うのはどうなの?」と思われる方は多いかと思います。 それこそ昔は1,000万円近くししかも大型の装置(コピー機より大きい)ものでしたので そのようなイメージを持たれる方は多いですね。 しかし 3Dプリンターは登場から20年以上が経ち基本特許が切れて 価格もやすくなりしかもデスクトップサイズまで小型化されています。
ちなみに 最近わたくし佐藤善久が メインで使っている3Dプリンターは ノーベル1.0Aという機械で 価格 349,920円 本体サイズ280 x 345 x 590 mm
本体重量 9.6 kg (500 gのレジンを含む)という小型サイズです。
しかも 指輪1本を試作として100ミクロン(100/1000ミリ)で3Dプリントしても1時間かからない時間です。 (指輪を横に置けるデザインなら30分程度です。)
すると3Dプリンターがあれば その場でお客様とのオーダー・リフォームの商談が形状確認を含めて成立してしまうことを意味します。
また オーダー結婚指輪などは 横に置けるデザインなら 2本でも30分くらいです。
ここまでスキルがあがると ただオーダー・リフォームを受注して 出来上がったらそれをお渡しするものではなく、 3Dプリンターを使うことによってお客様に驚きの体験を提供できるジュエリーオーダーリフォームに変化します。
また 3Dプリンターを所有してしまえば 出力にかかるコストは指輪1個あたり100円はかかりません。(電気代・レジン代)
さらに 仕事が集中する工場などの方には さらに高速で3Dプリントの精度が高い B9COREという装置がお勧めになります。 B9COREの導入にあたっては200万円くらいのイニシャルコストがかかりますが、量産する仕事ならコストは合うはずです。(B9COREは3年リース 5年リースも可能)
ただし ジュエリーのデザインによっては 上記の光造形タイプでは難しい形状もあることは事実です。 その場合はデザインによって向いている3Dプリンターがあるので外注をすれば解決できます。
このプロ講座は 受講される会社の特性に合わせた仕組みづくりのコンサルタント機能もついていますので あなたのジュエリービジネスをデジタルシフトすることが可能です。
JCAD3でデザインすれば 体積計算機能を使い そのジュエリーの重さの予想が可能。
また nStylerというリアルタイムレンダラーを使った授業はこのようなお客様のテンションがあがる完成予想図の作成が可能です。
また、3D-CADで作成したジュエリーデータを使い バーチャル試着アプリ(別料金初期費用32,400円 利用料年間129,600円)での試着も可能。 こちらはお店のオリジナルアプリとしてリリースが出来ます。
アプリによるバーチャル試着 LINEなどを使ったデザイン確認
さらに 形状確認を スマホ上のLINEアプリなどメッセージアプリを使い360度デザインを廻して確認するバーチャルジュエリー製作(講座にあり)が可能。
デジタルを使い倒し 3D-CADと3Dプリンターを製作の道具だけでなく オーダーリフォーム受注のツールに変えていくのがデジタルジュエリー®プロ講座です。
講座受講者事例として 高松市 ジュエルエファーナ 大山社長 (現 デジタルジュエリー®協会会長) は 2013年5月の受講され 今ではデジタルジュエリー®を自由自在に操られてジュエリービジネスをされています。
ジュエルエファーナ 大山社長(デジタルジュエリー®協会会長)ブログ → http://ephana.com/
さっ 次は あなたの番です。
デジタルジュエリー®プロ講座を受講して 自由自在にデジタルジュエリー®を操りジュエリービジネスをしませんか?
TrackBack URL :